味噌汁の具は何が好きですか?
わたしは玉ねぎとわかめの味噌汁が好きです。
4歳の息子は豆腐、夫は油揚げが好きなようです。
そんなふうに人それぞれ好きな具があって、さらに味噌自体もたくさんの種類がありますから、組み合わせはそれこそ無限大。
毎日の食卓に何気なく並べている味噌汁の奥深さに驚きます。
息子が通う保育園では、毎年親子の味噌づくり体験があります。
でも、今年は残念ながらコロナ禍で中止。
今回の記事は、昨年の6月に作った味噌のレポートです。
味噌づくり前夜
味噌づくりは、前日からスタートします。
なぜなら、保育園からこんな通達があったからです。
前日、入浴後から味噌づくりが終了するまでは、納豆および動物乳酸菌(チーズ、ヨーグルト、生ハム、塩辛、アンチョビ等)の飲食は、絶対にお控えください
お控えください、と言いながら「絶対」って・・・もういっそ禁止と書けばいいのにというくらい強い口調です(笑) 。
味噌の発酵に重要な麹菌が、納豆菌などに負けてしまうことを避けるためのようです。
うちはちょうど離乳食時期なので、ヨーグルトは動物乳酸菌ではなく豆乳のヨーグルトを使っていました。
これなら大丈夫かな?と思いつつ、「絶対」の重圧に負けて、食卓には出しませんでした。
仕込味噌づくり
通いなれた保育園に着くと、部屋の中には一面ブルーシートが敷かれ、いつもとはまったく違う雰囲気でした。
みんなエプロンと三角巾をしているので、やる気満々に見えます。
材料
※出来上がり2Kg、塩分10%
糀:625g
乾燥大豆: 500g
塩:200g
すでに、材料は一式用意してありました。
ありがたい。
作り方
①よく洗った大豆を1日水に浸ける
②水切り後、柔らかくなるまでアク取りをしながら煮る
この工程が一番時間がかかって大変だと思うのですが、ここまでは、すでにやっていただいていました。
③柔らかくなった大豆を潰す
大豆は指先で簡単に潰せるほどの柔らかさです。
そのまま食べてみたら、とても甘みのあるおいしい大豆でした。
北海道の「ゆきほまれ」という大豆だそうです。
多少大豆のつぶつぶが残っていても、それはそれでおいしいのだとか。
たしかに、キュウリとかに付けて食べたいかも。
つぶすとなめらかになります。
量があるので大変な作業。夫と息子が協力してがんばってくれました。
その間、0歳の娘は抱っこ紐の中でぐっすり熟睡中。
④糀と塩を混ぜ、大豆に均等に入れる
麹と糀、どちらも「こうじ」ですが、「麹」は中国から来た漢字、「糀」は日本で作られた国字です。
こうじは米や大豆、麦などの穀物を蒸したものに麹菌を付着させてつくりますが、中でも「糀」と表記する場合は、米糀のみを表します。
米にふわふわした白いコウジカビが、花のように生える様子を表した象形文字です。
京都の紫峰米を使った糀、塩はメキシコ天日塩を用意してくれていました。
どちらも初めて聞く名前です。
家庭で味噌を作るときは、できるだけ全員がこの糀と大豆に触れる方がよいそうです。
そうすると自分の好みに合った味に仕上がるのだとか。
また、糀に触れることで肌が美しくなるということでしたので、わたしも娘を抱っこしながら必死に腕をのばしてマゼマゼしました。
⑤水分をたす
足し過ぎに注意しながら水分を足します。
入れ過ぎると緩くなってしまうので慎重にしなければなりません。
今回は、講師の方が状態を見ながら水分を足してくれました。
今、写真を見返すと、水分に色がついていますね。ただの水じゃなかったのかしら?
まぜるのに夢中で気づきませんでした・・・。
ネットで「味噌の作り方」を調べて見ると、まぜるのは「大豆の煮汁」のようです。
色合いは、確かにそんな感じですね。
ネット上では混ぜても混ぜないでもOK、とありました。
わたしたちの講師の方も、大豆の煮えた状態によっては水分を足さないこともあると言っていました。
⑥味噌を丸めて味噌玉を作り、容器に詰める
味噌をソフトボールくらいの大きさに丸めていきます。
夫の手には小さく見える玉も、息子の手の中だと大きくて笑ってしまいます。
丸めたら、味噌を寝かす容器に入れていきます。
息子が味噌玉を夫に渡し、夫が力いっぱい隙間なくプレス!!
見事な連係プレイが見られました。
詰め終わった味噌の表面が美しいこと!
夫がこんなに几帳面だったなんて、初めて知りました(笑)。
⑦容器を拭き、塩を入れたビニールで蓋をする
容器に味噌がついていると、そこからカビてしまうので丁寧に拭きます。
その後、ビニール袋に塩を入れたもので味噌の上をしっかりと覆います。
塩の使い方が、なんだかツウでいいですよね。
このあと、容器の蓋もきっちり閉めて完成です。
共同作業のラスト、夫と息子が一緒に蓋を閉めるところも、大事そうに息子が抱える姿もかわいかったです。
親子体験というのは、こういうシーンに出会えるので楽しいですね。
保存方法
室内、常温で保存し、完熟までは1年だそうです。
早く食べたければ6月に作って、12月ごろ食べ始めてもいいのだとか。
日の当たらない涼しいところが良く、一度場所を決めたらそこから動かさずに出来上がりを待ってくださいとのことでした。
湿気のある脱衣所やシンクの下、熱がこもる冷蔵庫の上やガスコンロ下などはカビが発生しやすいので避けます。
食べ始めるときは、塩の蓋を取ってカビの状態を確認し、もしカビが出ている場合は取り除いてから食べます。
出来上がってからは、冷蔵庫で発酵を緩やかにできるそうです。
ちなみに常温のままだと、さらに発酵させることができ、冷凍すれば発酵を止められるそうですので、お好みの味に仕上げられます。
むすび
以上、味噌づくり体験のレビューでした。
身近にある味噌を手作りできる機会はなかなかないので、本当に貴重な体験になりました。
今年、できあがったお味噌は、もちろん家族みんなでしっかり食べ終わりました。
香りのよい、大豆がほどよく残った美味しいお味噌でした。
もし、手作り味噌の講習などが近くでありましたら、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。
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