秋晴れのよい天気ですが、どうにもこうにも元気がでません。
元気がでないとき、みなさまはどうしていますか?
わたしは「自分の好きなもの」をゆっくり思い出します。
今日コーヒーを飲みながらぼんやり思い出してみるのは、わたしの中・高校時代の激ハマりだったライトノベル。
藤本ひとみさんの「まんが家マリナシリーズ」。
ご存知ですか?
シャルル・ドゥ・アルディ
フランスのアルディ家31代当主。
IQ269という頭脳、天使のようなプラチナブロンドの髪と美貌、なのに口を開けば華麗な毒舌。
その口癖は「たとえ太陽が西からのぼっても、このオレに間違いはない」
って、なんの話をしてるんだ?とお思いですよね。
すみません。
いつもは、ブログのためにちょっとは文章を練るのですが、今日はそのままキーボードを叩きこんでいます。
シャルル・ドゥ・アルディは、わたしが小中高とハマりにハマりまくった藤本ひとみさんの「まんが家マリナ」シリーズというライトノベルの登場人物。
(実はその後、ライトノベル以外にもシャルルは登場するのですが、ちょっと大人びたお話なので、ここでは「コバルト文庫」時代のシャルル、ということにしておきます)
小説の中でも、それはそれは美しく描写されていたシャルルですが、谷口亜夢さんの挿絵もまた、美しかった!
何冊か、大辞典なるイメージ画集のようなものも販売されました。
いちご好きなシャルルのいちご狩りや、セーヌ川のほとりのショットなど、いまだに覚えているくらいですから、少女だったわたしの心を相当つかんでいたのでしょう。
当時、ジャニーズや俳優には一切目もくれず、ひたすらにシャルルを追いかけていました。
まんが家マリナシリーズ
知らない方のために、ウィキペディアをリンクします。
べースはミステリー小説。
とても分かりやすい筋書だったので、学生だったわたしは主人公のマリナちゃんと一緒にワクワクしながら謎解きを楽しみました。
でも、この小説のすごいところはそれだけではなくて。
出てくる男性(一部女性)がすべてイケメン、それも並みのスペックじゃない国宝級のイケメンだったところ。
新刊が出るたびに、新人イケメンが君臨するので、発売日翌日は友人と「カークがカッコイイ」だの「やっぱり美女丸!」だの「薫サマ~」だの、きゃあきゃあ騒いだものです。
今ほど二次元が市民権を得ていなかった時代。
でもわたしのまわりには「マリナ中毒」「藤本ひとみ中毒」と呼ばれる仲間がどっさりいました。
決め台詞を覚えたり。
長い手紙をワープロ(パソコンじゃなくてワープロ!)で打ち出して、回したり。
髪型を似せたり。
たくさんの登場人物の相関図を書いたり。
好きなキャラ(現在でいう推し)のどこがいいのか、を本気で口論になるまで言い合ったり。
刺激的で、とても平和な学生時代でした。
みんなどうしてるかな。
まだ、手元にマリナはあるかな?
こどもに「カオル」と名付ける、と言ってた彼女は、どうしたかな。
元気をもらう
このシリーズが好きだったのは、物語にイケメンが出てくるから、という理由だけではありません。
出てくるイケメンたちも主人公も、とにかくみんな前向きなのです。
どんな苦境にあっても、何とか前に進んでいこうとする。
セリフがすべて、クサくアツく理想を語る。
それが、軽快なテンポの文章の中で、いきなり重く強く心に刺さるのです。
学生時代のパワーの80%くらいは、このマリナシリーズにもらっていたといっても過言ではありません。
それどころか、その後の人生においても、わたしは時々彼らを思い出しては道しるべにしてきたように思います。
今日のように、なんだか疲れてしまった日。
心の思うままにキーボードを叩いていたら、ちょっとスッキリしてきました。
あの頃のように、キャーキャーするミーハーな思いは、残念ながらストンと消えてしまっているけれど。
忘れているようで、けっして消えない気持ち。
ワクワクしたことも、きゅんとしたことも、憧れも、共感も、わたしの心の一番深くて柔らかいところで、ひっそりと広がって残っていました。
スンと澄んだ湖面のような、そんなところに、シャルルは静かに住んでくれています。
追記(2020/10/30)
最近はじまった、はてなブログの「タグ」。
これに「#シャルル・ドゥ・アルディ」をつけてみました。
せっかくなので、タグをクリックしてみたら、はてなブログでもうひとつ、ブログがヒットしました。
きら(id:kkirara0419)さんが、素敵な創作小説を書かれていらっしゃるブログです。
また、序盤しか読んでいませんが・・・設定や口調、雰囲気すべてが懐かしすぎて、キュンキュンしました。
ゆっくり読ませて頂こうと思っています。
タグ、いいですね。
こんな出会いがあるんですね。
むすび
このシリーズ、今は絶版で入手困難になっているそうです。
(実は、話も完結していません・・・)
もしも運よくどこかで出会ったら、ぜひぜひパラリと読んでみてくださいね。
あっという間に1冊読めてしまう文体なので。
ちなみに、わたしの宝物であるマリナ全巻は、現在実家の本棚にあります。
そのためこの記事は、遠い記憶に頼って書きました。
万一、間違いがある場合にはぜひお知らせください。
(きっと指摘できるアナタは、マリナ中毒ですね!?)
もし、手元にあったら、今日みたいな日は最初から全部読み返してしまうんでしょうね。
あ!
そういえば定期テスト前によく、現実逃避のように最初から読み返していました。
これもマリナ中毒あるある、かな。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もしも疲れてしまっていたら、おいしいお茶とおやつをテーブルにのせて、何もしない。
何もしないで、自分の中を「好きなもの」だけで満たす時間にあててみる。
ほんの30分だけでもいいので試してみて下さいね。
心に、わりと効きますよ。
\よろしければこちらの記事もどうぞ/