6歳の息子の前歯が、数ヶ月前からグラグラしています。
いよいよ、乳歯から永久歯への生えかわり時期。
初めて1本目の歯が生えたのが、ついこの間のように感じるのに、時間の流れは早いですね。
なんて、悠長に思っていたのですが・・・
このグラグラな、下の前歯。
なかなかどうして、抜けません。
本人も痛がらないし、炎症を起こしているわけでもないのでそのまま放っておきました。
そして先日見たら、なんと乳歯の後ろ側に永久歯が生えているではありませんか!
うぉっ!?
抜けてないのに、大人の歯が出てる!!
慌てて行きつけの歯医者に連絡し、受診することにしました。
大丈夫なの、これ?
乳歯の後ろから永久歯
息子の場合、下の前歯が抜けそうです。
口を開けると、グラグラしている前歯が、やや斜めになって前に倒れ掛かって見えます。
その前歯の後ろ側(くちびる側ではなく、舌のある側)に、もうひとつ歯の頭がちょこんと見えています。
つまり、永久歯です。
乳歯が抜けて、同じところから永久歯が生えてくることを想像していたわたしは、思わず「わぁ!?」と言ってしまいました。
二枚舌ならぬ、二枚歯だよ!?
痛くないの!?
息子に聞くと、楽しそうに歯を舌先でグラグラさせながら「いたくないよ」と答えました。
「でも、すごいきになるんだよね・・・ともだちはみんな、もうぬけてるし」
乳歯が前にあるので、永久歯は他の歯並びよりも後ろ側に生えています。
これ・・・歯並びとかにも影響しそう・・・。
大人になって、前歯がデコボコになってたら、きっと悩むだろうな。
そんなことを思い、歯医者さんに電話すると、「おいで」と予約を入れてくれました。
実は、息子は歯医者好きです。
今まで歯医者さんに痛いことをされたことがなく、とても優しく可愛い方がたくさんいらして、息子をニコニコかわいがってくれるから。
「やさしいはいしゃさん? いくー!」
と、楽しみに待つほどです。
息子よ・・・。
無理やり抜歯ということになれば・・・もしかしたら、人生で初めての痛みを経験するかもしれないよ・・・。
無邪気に喜ぶ息子を見ながら、つい胸の中でそう思う母なのでした。
原因:アゴの発達遅れ
はしゃぐ息子の口を覗き込んでから、歯医者さんが口を開きました。
「あー、もうすぐ、ほんっとにもうすぐ抜けるねえ。
このままでいいよ、勝手に抜けるまで待って大丈夫」
あ、そうなんですか・・・?
「実は、最近のこどもたちに多いんですよ。
乳歯が抜ける前に、永久歯が出て来ちゃうことって」
目の前のパソコンに、いくつかスライドを写しながら歯医者さんが分かりやすく説明してくださいました。
こどもは、6歳くらいまでにアゴなどが一気に成長するそうです。
口の中の乳歯は、アゴの成長と共に、歯同士の間が開いていきます。
いわゆるスキッパみたいな感じですよね。
その乳歯が抜けると、そこに永久歯が生えてきます。
永久歯のほうが乳歯よりもずっと大きい。
だから乳歯時代にあった隙間は、ほどよく埋まります。
でも、アゴがうまく発達しないと、乳歯同士の間に隙間ができません。
そこに大きな永久歯が生えてこようとしても、スペースがなくて出てこれない・・・。
仕方なく、乳歯の後ろ側に生えてきてしまう、という現象が起きます。
同じ場所から生えてこないので、乳歯が抜けるのも遅くなるのは当然ですね。
あまり固いものを食べなくなった現代、アゴの発達遅延によって、この現象を起こすこどもが多いのだとか。
歯並びへの影響は?
見た目にもはっきりと後ろにずれてしまっている永久歯。
この先、歯並びに影響することはあるのでしょうか?
聞くと、歯医者さんは「うーん」と首をひねりました。
「ケースバイケース、なんですよねえ・・・」
乳歯が抜けたあと、このまま永久歯がずっと後ろ側にひかえているかというと、そうではないようです。
日常的に舌が歯を押すことで、永久歯は前に押し出されます。
そうして、だんだんと正しい位置に動いていくというのです。
ただし、必ずしも正しい位置に動くかというと、確証はありません。
やっぱり歯並びが悪くなってしまうこともあるのだとか。
じゃあ、今すぐにでも乳歯を抜いて、永久歯を前から押さえているものをなくすべきなのか?というと、そういうわけでもなく・・・。
抜いたところで、歯医者さんが現段階で出来ることは何もないそうです。
無理やり抜こうが、自然に抜けようが、ちゃんと正常な位置に永久歯がおさまるのか、まずは経過観察しかできないとのこと。
炎症もなく、まもなく抜けそうな感じの息子。
このまま様子を見ることになりました。
良い歯並びのための対策
とはいえ、このまま何もしないでいいわけではありません。
なぜなら、乳歯が抜けずに永久歯が生えた原因は、アゴの発達が遅れたことが原因だからです。
永久歯がちゃんとした位置に行こうにも、そこにスペースがなかったら物理的に入れないのです。
歯医者さんいわく、とにかくアゴを使ってください!とのこと。
- 前歯でかぶりつく
- 食べ物は、一口大にして出さない
- よく噛んで食べる
- だらだら食べない
- ながら食べをしない
- 繊維のあるものを食べる。
バババッと上記のようなことを言われました。
文章で並べて見ると、本当に親の責任が大きいですね・・・気を付けます。
また、この時期の癖を直さないと、将来顔つきが変わってしまうものも教えていただきました。
- 指をかんだり、しゃぶる癖
- 頬杖をつく癖
- 口を開けっぱなしにする癖
- どちらかばかりを見て寝る癖
息子は、よくポカンと口を開けていることが多いです。
それはそれで可愛いのですが(←親ばか)・・・。
口を閉じると、くちびるが前歯を軽くおさえる形になります。
ずっと開いたままでいると、前歯が必要以上に前に出てくる可能性があるそうです。
大人になってから口を閉じようとした際、歯が前にあるために、くちびるに緊張が見られたりして、顔つきや表情が変わってしまうのだとか。
そーか・・・。
今から、ちゃんと注意してあげないと、将来イケボとしてモテモテ人生を送らせてあげられないんだな・・・。
前歯でかじれる固いもの。
今日から、きみのおやつはおせんべい一択だっ!!
(わたしが寂しいから、いやだな・・・)
6歳臼歯は虫歯になりやすい
ちなみに、この受診で、わたしは「6歳臼歯」という言葉を初めて知りました。
「あ、もう永久歯が3本生えてるねえ~」
歯医者さんが見せてくれたのは、一番奥の大きな歯。
第一大臼歯といわれるその奥歯は、乳歯から抜けかわって生えてくるものではなく、5~6歳頃に生えてくるのだそうです。
永久歯の中で一番大きく、そして噛む力も一番強い歯。
20本の乳歯列のうしろに生えます。
6歳ごろに生えるので、6歳臼歯とも呼ばれていて、実はとても虫歯になりやすい歯なんだとか。
なんと、生えてから1年以内に、約50%の子が虫歯になってしまうらしい・・・。
\お世話になってます♪フッ素ジェル/
「そんな大切な歯が、もう生えてるんですねえ・・・」
しみじみ言ったら、歯医者さんが笑ってくれました。
「まだ虫歯になっていない、とてもきれいな歯なので、大切にしないといけませんよ」
むすび
初めての歯、初めての歯みがき・・・そんなことを思っていたのに、もう永久歯の話!
というか、すでに永久歯が3本も息子の口の中にいるなんて。
頭だけちょこんと出ている前歯を合わせたら、4本も!
この歯は、この先ずっと息子の人生を一緒に応援する歯なんですよね。
美味しいものを食べたり、受験勉強でくいしばったり。
ずっとずっと、息子と一緒の歯。
いつか、息子は母親の手を離れます。
その一生の歯を一緒に心配できるこの時間は、ひょっとしたらすごく幸せなことなのかもしれません。
ふと、そんなことを思いながら帰路につきました。
もうすぐ保育園を卒園して、小学校に入学するきみ。
乳歯からの卒業も、おめでとう!
※はてなブログの、今週のお題「〇〇からの卒業」に参加しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、何かのお役に立てば幸いです。
\いままでの歯の変遷/