先日、1歳の娘の予防接種に行ってきました。
2019年現在、補助を使って無料で打てる1歳の予防接種の種類は以下の4つ。
- MR1期
- ヒブ
- 小児用肺炎球菌
- 水痘
- 四種混合
うちの場合は、1~4までが今回の予防接種スケジュールに入っています。
5の四種混合は少し後のスケジュールです。
また、任意の「おたふく」も検討すると思いますが、小児科によっては同時接種の制限があります。
娘の小児科の場合、生ワクチンは一度に2つまで(MRと水痘)なので、おたふくは日を改めないと打つことはできませんでした。
予防接種の日程を決めて予約をしたところ、なんと接種する日の9日前に、娘の隣のクラス(1歳児クラス)で「水ぼうそう」にかかってしまった子が!
水ぼうそうはとても感染力が強く、保育園も厳戒態勢に入りました。
隣のクラスといっても、娘の0歳クラスと同じフロアで一緒に遊んでいる子たちです。
感染のリスクは非常に高い状態です。
こんな状態で、予防接種を受けることは可能なのでしょうか?
注射を先に延ばした場合のリスクは?
逆に注射を打った場合、潜伏期間ののちに水ぼうそうを発症したら、注射の効果はどうなるのでしょう?
看護師さんに相談したところ、とても親身になって一緒に考えてくださいました。
似た状態で、悶々と悩まれている方にとって、この記事が参考のひとつになればと思います。
水痘(水疱瘡)
水ぼうそうは、正式には「水痘(すいとう)」といいます。
発疹が出るまでの潜伏期間が10~21日と長めで、発疹が出る1~2日前から発疹が出て1週間ほどは、感染する可能性があります。
特に、発疹が出る1~2日前から発疹が出る当日の感染力が特に高いと言われています。
濃厚接触で15分、同室での接触で1時間以上で、感染の危険が高くなるようです。
保育園なんて、イチコロですよね・・・(汗)
感染経路は、「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」。
本当に簡単にうつってしまうんだということが分かります。
発疹は、1~4ミリ程度の赤い丘疹に始まり、2~3日で水ぶくれの水疱になり、1週間後くらいにはかさぶたになって自然にはがれます。
頭→胸やお腹、背中→手足というように発疹が進むため、水疱やかさぶたになった状態が混じっている時期もあります。
こどもの場合、発熱、倦怠感、頭痛、食欲不振などが現れます。
合併症として、血症を起こす可能性や、ごくまれにウイルスによる脳炎、特に小脳炎を起こすことがあります。
おとなの場合、抗体を持っている割合は90%以上といわれているので、発症することは少ないと考えられます。
しかし仮に水痘の予防接種を受けていたとしても、予防接種による水痘の抗体が身体に残るのは20年程度とされているため、それ以降は感染する可能性が高くなります。
おとなの水ぼうそうは、こどもと比較すると症状が強くでて重症化しやすいため、発熱、倦怠感、風邪のような症状が出た場合は注意してください。
おとなにみられる合併症としては、水痘肺炎の危険があります。
潜伏期間中の予防接種
水ぼうそうは、潜伏期間が長いため1~2週間以内に水ぼうそう患者と濃厚接触したような場合は、基本的に予防接種を控える方針とのことでした。
予防接種を行っても、もし水ぼうそうに感染していた場合、以下が考えられるからです。
- そもそも水痘の予防接種は不要になる
- 他の予防接種の効果が期待できない可能性がある
水痘の予防接種は、水ぼうそうに感染しないための予防接種。
すでにかかっている場合は、わざわざ娘に痛い思いをさせるだけということになります。
また、一緒に打つ注射の免疫もつかなくなってしまう可能性があるとのことでした。
しかし、娘の場合は「隣のクラス」での発病であることから、感染していないことも十分に考えられ、病院側としても親としても迷ってしまったのです。
せっかく打つのですから、万全の状態で打ってあげたい。
だとしたら、今回は見送り?
でも、そもそも保育園で集団生活をしていて「万全の状態」なんて、今後あり得るのでしょうか・・・?
打つメリットもある
診察室で「打つ?打たない?」の選択に迫られ、決めかねていたわたし。
いったん待合室に戻り、夫にメールをしたりして考えていたところに、看護師さんが来てくれました。
「急に言われても決められませんよね。
大丈夫ですか」
そうにこやかに話しかけてくださって、少し心がほぐれました。
「娘のためには、今回は打たないほうがいいんでしょうか?」
聞くと、看護師さんはちょっと考えてから口を開きました。
「そうとも言い切れないと思います」
え?そうなんですか?
聞き返したわたしに、看護師さんが今回予防接種を行うメリットをいくつかあげてくれました。
- 万一、水ぼうそうにかかっていても、水痘の予防接種で軽く済む可能性がある
- 水ぼうそうに感染していたら、1歳半以降で予定している水痘2回目は不要
- ヒブ、肺炎球菌は4回目なので、それほどナーバスになる必要はない
- MRを追加で接種(自費)すれば効果は上がる
今回、水ぼうそうに感染していた場合、水痘の予防接種をすることは完全なる無駄ではなく、軽い症状に抑えられるかもしれないと聞き、少し安心しました。
また、ヒブや小児用肺炎球菌の予防接種は、すでに3回接種済みであり、今回はダメ押しの4回目。
万が一、今回の注射の効果が期待できなかったとしても、それほど問題視する必要はないと思うとのことでした。
もちろん、個人的な意見であることには違いありませんが。
MRについては、今回が1回目。
そして、はしかなど感染力が強い病気への予防接種です。
これが効かなくなってしまうことは、どうしても避けたいところです。
ただ、もし水ぼうそうを発症してMRの効果が心配な場合、自費で接種することは可能とのこと。
2度接種することで、免疫が高くなる可能性もあるそうです。
接種を決めた理由
さらに、話してくれた以下のことで、わたしは娘に予防接種を受けさせる決断をしました。
- 今回打たないことで、MRやインフルエンザ、おたふくなど別の予防接種の時期を逃すリスク
- 見送って、また別の感染症が保育園で発症した場合を考えるときりがない
- 感染中に予防接種をしても、体に悪いわけではない
予防接種は、おたふくや四種混合など次々に計画されています。
それに加えて、冬はインフルエンザの予防接種も考えなければなりません。
今回の時期をずらすことで、必然的に他の注射の時期も遅れます。
そうこうしているうちに、それらの病気が大流行してしまったら手遅れになってしまうリスクがあります。
そして、予防接種を今日行ったからといって、娘の体に悪さすることはない、という言葉が決定打でした。
つまり、今回予防接種をして、このあと娘が水ぼうそうに感染していたことが分かった場合、自費でMRを打てば最悪の事態は回避できます。
水ぼうそうに感染していなければ、それはそれでありがたい話です。
逆に打たずに帰って時期を見ていたら、いつまでたっても予防接種できない状況も考えられるわけです。
それだけのことをじっくり話し合い、最終的には「予防接種をお願いします」ということになりました。
スマホには、夫から「体に悪いものでなければ、打ってもらって様子を見てもいいのでは?」という趣旨のメールが届いており、我が夫ながら「やるな」にとニヤリとしました。
むすび
予防接種に関しては、こどもの過ごしている環境や、保護者の考え方などがあり、一概に「これが正しい」ということは言えないと思います。
私自身、これだけ話をしたにもかかわらず、やっぱり見送るべきだったか?と考えることもあります。
しかし、いろいろな状況を想定し、必死で最良の方法を考えて選択したのですから、自信を持って「きっと大丈夫!」と信じたいと思います。
予防接種をしてから今日で3日目。
娘は元気に保育園に登園し、まわりのお友達でさらに水ぼうそうに感染した子はまだいません。
長い潜伏期間ではありますが、どうか毎日ニコニコ元気に過ごしてくれることを祈っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、何かのお役に立てば幸いです。
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